- 作者: 梅棹忠夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1969/07/21
- メディア: 新書
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そういえば高校生のときに『知的生産の技術』を輪読する授業を受けた記憶があるけど,どんなことをしたのかぜんぜん覚えていない. このたび改めてちゃんと読んだ.
1969年*1の本だが,現代に通じる話が多い. 記憶をしないために記録をするというのは,普段の生活でもずっとやっていることだと思っていて,タスクはタスクリストに書くし,日々の生活の様子はSNSに書き,その結果つい最近のことでもまったく覚えていないということがある. 覚えていなくても読み返せば記録に残っているので思い出すことができて,そのぶん知的生産活動に打ち込める.
いっぽうで,タイプライターと日本語入力の問題など,現代では解決されているようにみえる問題についてもいくつか言及されている. ワープロがない時代の試行錯誤の様子が垣間見える.
好きな部分を引用して締める.
ある作家の作品のなかに、只棹埋男翁という老学者がでてきて、おどろいたことがある。その老人は、しめきりがきても文章ができあがらないので、たいへんくるしむのだが、夜中になると、とつぜんにキツネがやってきて、とりつく。すると、たちまちにして文章ができあがる、というのである。
みなさんは,知的生産活動をしていますか?
*1:なんと50年前