参加しました。前提として、React/Next.jsあたりが自分のTypeScriptの主戦場です。
聞いたトークのメモはCosenseにまとめてあります。
トークの感想
AI Coding Agent Enablement in TypeScript
途中から、このトークで紹介されていることってAIだけじゃなくて人間に自走してもらうためのテクニックにもつながってくるのでは? という気づきを得られたのがよかったです。型があったら常にコード生成の精度が上がるのではなく、フィードバックループをうまく回せる構造にする、というのはなるほど感。
Rust製JavaScript/TypeScript Linterにおけるプラグイン実装の裏側
パフォーマンスと拡張性の両立のために苦心しているのがよく伝わってきました。JavaScript界で巨大なJSONをデシリアライズするとパフォーマンスに有意に響くので、ASTをフラット化することで効率を上げている、という話が一番おもしろかったです。発表スライドを見返していて、そういえば遅延デシリアライズの話を聞きそびれたことを思い出しました。
複雑なフォームを継続的に開発していくための技術選定・設計・実装
仕事でもなかなか複雑なフォームの実装に取り組む機会があるけど、複雑UIの設計にあまり慣れていないというか、正解が分からん!! と悩みながら実装していたので気になっていたトピックでした。フォームライブラリとバリデーションスキーマを組み合わせるだけではなく、複雑な状態は別の仕組み・ライブラリに切り出して設計する、というのをあまり検討したことがなかったので勉強になりました。
君だけのオリジナル async / await を作ろう
ジェネレータを使うとPromiseが実装できる、というのは知識としては知っていた (どこで聞いたんだっけ) けど、目の前でしっかり実践され、また型もつけられていてよかったです。最終的にHaskellの do
式のような構造に収束するのが面白いですね。収斂進化?
TS特化Clineプログラミング
とにかくAIでTypeScriptのコードを書いていくにあたって実践的なテクニックが次々と紹介されていてよかったです。以前、生成AIを使う側が相応の技能を身につけていないと底力を引き出せないだろう、という記事を書いたのですが、まさにそのような技能が披露されていたと思います。
雑多なまとめ
TypeScriptの人口が多く、流行っているのだろうなーという気持ちにさせられる会でした。いろいろな会社でフルスタックTypeScriptをやっている*1し、参加者層もけっこう広かった印象です。生成AI技術はもはや前提になっており、避けては通れないだろうな、という気持ちにもさせられました。
説明文を読んだ時点でのトークに対する期待感と、実際のトークで受けた印象のずれを強く感じた場面もあり、ちょっと難しいところでした。もっとこうしてほしい、みたいなのAsk the Speakerで伝えにいくのはなかなか勇気が要るので、うまくフィードバックする仕組みが欲しいですね。
久しぶりに生で見た人の近況確認とかもできてよかったです。
いくつか感じたことはありつつ*2、総合的には楽しくて学びのある会になっていたと思います。運営の皆様ありがとうございました。